独り言

そんとく

院長のひとりごと186

自分の行動を損得で決めることは誰しもあると思います。
私もありますが、私はそれより好き嫌いで決めることの方が圧倒的に多いです。

クリニックの若いスタッフ(と言っても40代ですが)には、損得に忠実な傾向が顕著で時に困惑します。
休みの取り方は自分の損得に忠実で、急に休みたい時は平気で休みを取るけれど、誰かが急に休みたくて代わって欲しいと言っても決して譲らないスタッフがいました。

勤務時間中であっても、シフトの関係で手当が付くスタッフの仕事を手伝うと損だと決して手伝わないスタッフもいました。
どちらのスタッフもクリニックのルールに反しているわけではないです。
だけど私にはどうにも認めがたいのです。
これは価値観の違いということでしょうか。

クリニックという組織を円滑に回していこうとする共同意識の欠如という気がします。
ロイヤルティの欠如という言い方も出来るかもしれません。
しかし私自身組織に対して、ロイヤリティを持ったことは一度もないので、スタッフにもクリニックに対するロイヤルティを求める気はさらさらありません。
私が求めているのはモチベーションかもしれません。

クリニックの仕事にどうやって取り組もうかというモチベーションを
もって欲しいのだと思います。

プロであるスタッフにそんなモチベーションをもってもらいたくて
給与水準を会計士にストップをかけられるまで上げたり、一流企業並に有給休暇を設定したり、慰安旅行等の福利厚生にも気を配ってきたつもりです。
しかしながら仕事をするために休んで欲しいのに、休むために仕事をするスタッフには私の気持ちは届かないようです。
一方私の気持ちをよく分かってくれるスタッフも多くいます。
それで気持ちが通じないスタッフには断固たる態度で接しようと考えています。

「鳴かぬなら忘れてしまえホトトギス」です。

そんな折り、看護学校での私の講義を聴いてうちに来たいと言ってくれた学生さんがいました。
殆ど新宮で就職しない看護学生の講義なんて損なだけと思っていた私の
「そんとく」を戒める素敵な出来事でした。