院長のひとりごと191
SNSの、心ないコメントを苦にして若い女性が自殺するというニュースがありました。
とても心が痛むニュースでした。
無記名で好き勝手に誹謗中傷をすることは、思想言論の自由ではないと思います。
発信するからには署名することが前提であると思います。
何にせよ攻撃的な表現は品位を疑います。
批判することは言論の自由でしょうが、果たして批判するに足る十分な裏付けがあるのかしっかり検証をしてから批判はすべきだと思います。
私は食べ歩きみたいな話もホームページに書きましたが、「美味」という表現も適切ではなかったと反省しています。
私はくさやという干物は美味だと感じませんが、美味だと感じる人も数多くいます。
私は、鮒寿司やなれ寿司が大好きで美味だと感じますが、苦手な人もかなりいます。
美味という、あたかも客観的な評価を感じさせる言葉は避けるべきでした。
正確には「好き」というべきでした。
これは全く主観的な評価です。
従ってなんの裏付けも検証も要りません。
私の心が決めればそれで許されます。
だからといって「嫌い」という表現が無条件に許されるかは疑問ですが。
せいぜい「苦手」というに留めるべきでしょうか。
私はホテルのアンケート調査でも必ず住所氏名は明記します。
その上で表現にも注意しているつもりです。
ただ、この場合はホテル関係者に対してのコメントなので、料理が美味だったと書きます。
表現に対する制約は、自分が伝えたい対象が特定の人であるか、不特定多数であるかでも大きく変わると思います。
SNSの様に不特定多数に対しての発信は必ず記名すべきであるし、その表現には最も細心の注意を払うべきであると思います。
そして万一、その発信が誰かを傷つけるものであった場合は、真摯にその事実を受け止め、誠実に対処すべきだと思います。
現在SNSに関して発信者が特定できるような方策が検討されているようです。
私が考える許される無記名での好き勝手な発信は、せいぜい公衆トイレの落書きです。
ただしこちらは法的には罰せられますが。