院長のひとりごと182
私の親友は保育園の園長をしているのですが、たまに会うと現在の幼児教育の問題を熱く語ってくれます。
私は久しぶりに親友と酒を飲みながら馬鹿話をしようと会いに行くのですが、会う度に彼の幼児教育にかける情熱が高くなっていてタジタジです。
何でもイタリアの小さな都市で世界的に注目される画期的な幼児教育をしているそうです。
そして彼は今年その都市に視察に行くそうです。
彼の熱意、行動力に心底感服しています。
振り返って自分はどうかと問いかけてみる毎日です。
大学を辞して現在のクリニックの責任者になった時は、これからの自分のモチベーションをどうやって保とうかと色々考えました。
大学での研究生活は大変充実していて、私にとっては最高の時間でした。
家内は、京都から遠く離れた小都市での生活はさみしかった、と振り返っていますが。
今のクリニックの責任者になった時、私は今まで経験したことのないマネージメントの仕事に関心があり、それなりに充実した時間を過ごせたと思います。
ただ最近はもちろん色々と問題があり、それなりに工夫をしてはいますがかつてのような充実感はなく、しかし毎日がつつがなく過ごせることに満足している自分がいます。
「生きがいなんて要らない。残業代が欲しい。」というフレーズが最近の若者の風潮を示していると聞いたことがあります。
えっ!?と一瞬思いましたが、今の自分を振り返るとそんな若者と50歩100歩のスタンスで仕事をしているのじゃないかと思います。
これはいいとか悪いとかいうことではなく、それで満足かそうじゃないかという問題だろうと思います。
クリニックに来た時、定年のないことをうれしいと思った自分が今、毎日をつつがなく過ごせることに満足しているのはちょっと違うかな、という気がしてます。
イタリアへ精力的に視察に行く親友や、名古屋の一流ホテルの総支配人として腕を振るう親友や、大学でご指導頂いた教授の姿を思い受かべるにつけ、もう64歳ではなくまだ64歳というスタンスを取らなあかんなと思っています。