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電話インタビュー

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院長のひとりごと98

経口糖尿病薬に関する、電話インタビューを先日受けました。
60分にわたるものでしたが、実に不毛でした。
若い女性のインタビュアーが電話してきましたが、先方の質問にこちらが答えると「ふんふん。」と鼻で返事をする感じで、どうもおざなりです。
こういう応対が「クール」だと思っているのでしょうか。
ストレスでした。
しばらく話していて、この人は糖尿病についての基礎知識がゼロだと分かりました。
「手ぶらで質問しているのか。」と愕然としましたが、約束ですから答え続けました。
質問も奇妙です。
「この薬のイメージの動物を選んでください。」
と言われても「お茶漬けをイメージする動物を選べ。」と言われているのに等しい質問で、返答に窮してしまいました。
糖尿病の基礎知識がゼロですから、こちらの返事がまるで理解できないのでしょう。
分かる単語をオウム返しにしてきます。
質問チャートをこなそうと躍起になるのでしょうが、肝心の質問の導入で、すでにこちらは矛盾を感じることが多く、提示された前提を否定することが続きます。
「私の治療におけるポリシーはなるべく医療費を抑えて治療をすることです。」と話しているのに、「費用を考えないとしたら・・・」と質問を続けます。
「こいつはフジテレビの女子アナより下かも。」と戦慄を覚えました。
新薬に関する質問をしてきましたが、「この薬の薬理作用は提示されているが、そもそも生体内の糖代謝でこの薬が作用する部位が、どんな役割を果たしているかの情報がないのにコメントできない。」
と答えているのに「この薬の有害事象に関して・・・」と質問をしてきます。
「こいつは糖尿病と漢字で書けないようなDマイナスのおつむかも。」
とげんなりしていると、ようやく60分がたったので「そろそろ時間ですから」とインタビューを打ち切らせてもらいました。
新宮くんだりの町医者なんて、薬のパンフレットもろくに読まないような医者だろう、と高をくくってインタビューしてきたのでしょうが、「今のようなネット時代、情報に田舎も都会もないのですよ。」ということは伝わったでしょうか。

2013年4月18日