火に油を注ぐ謝罪
院長のひとりごと82
謝罪したり、謝罪を受けたりすることが、色々な機会にあると思います。
サービス業に対してことさら厳しい私は、度々切れて謝罪を受けることも少なくありません。
つくづく思うのですが、謝罪するときは、相手がこちらの落度でないことまで責めても、弁解はすべきではありません。
配車の予約を忘れていて、危うくお客さんが列車に乗り遅れそうになったお詫びに、タクシー会社の担当者が来た時も、さんざんこちらが文句を言ったら最初は黙って聞いていたのに、最後の最後に「でも一応気がついて約束の時間の直前に会社に電話は入れました。」と言われ、それまでの彼の謝罪の言葉がキャンセルされました。
自分たちの対応の何が悪かったのか分からずに、「何かご迷惑をおかけして。」などと謝罪してきた保険会社の電話は、着信拒否にしました。
姪が勤める会社に商品を頼んで、間違った領収書を送ってきた時、その領収書の返却を頼んできたと聞いて姪にも苦言のメールをしました。
すぐさまお詫びの電話をかけてきましたが、「着払いで頼みました。」と最後に言ったのはまずいなあと思いつつ、姪にはつい甘くなりましたが。
自分たちの落ち度以上に、相手は色々と指摘してくるものですが、私はクレームを受けて謝罪するときは、違法性に関して問いただされない限り、一切の弁解をしないことにしています。
こちらに不満のある人は、興奮してどうしてもオーバーな表現になりますが、言い分の中に少しでも該当することがある限り、全て受け止める方が結果はいい方に向くと思っています。
時間が経てば、相手もこちらの落ち度が思っていた程ではなかったことに気づいてくれるはずです。
その時には、落度があったこちらのことを「それほどひどくもないか。」と再評価してもらえるチャンスが生まれると思います。
お叱りを受けている最中に、苦し紛れ、あるいは腹立たしさで弁解しても、火に油を注ぐだけで何も生まれないし、相手は余計にマイナス評価を上乗せするだけです。
つい最近もお叱りを受けた折、きちんと謝罪したら後から「言い過ぎた。」と言って頂けました。
2012年1月17日