独り言

新型インフルエンザの流行

新型インフルエンザ

新型インフルエンザの流行

院長のひとりごと53

インフルエンザが流行してワクチンが追いつかず、毎日患者さんに説明するのに四苦八苦しています。
春頃に流行したときは丁度大阪の学会に参加していて、町では見事に皆マスクをしていました。
学会会場でも全員がマスクをしていて、マスクをしていないのは私だけでした。
島根で一緒に仕事をした若い人たちと会った時も、彼らは皆マスクをしていました。
「先生はマスクをしないのですか。」と聞かれたので「周りが皆マスクをしているということは自分はしなくてもいいということと違うか?」と返事すると苦笑いしていました。
私はインフルエンザに、根拠無く驚異を感じていないのです。
新型インフルエンザの、医療従事者向けのワクチンが配給になることが決まりましたが、スタッフ全員分が配給されるわけではありません。
二次配給もあるとの話ですが、確証はありません。
スタッフ内の優先順位をつけなければなりません。
看護師は最優先で、幸い全員分カバーできました。
しかし看護師以外にも、スタッフは全て患者さんと接します。
ワクチンが回ってこなかったスタッフの気持ちを考えると、辛いものがあります。
本来なら私は真っ先にワクチンを打つべきなのでしょうが、私は二次配給分に回りました。
しかし、それがいいことなのか悪いことなのか、判断出来ずにいます。
医師として無責任と非難されるかもしれません。
とにかく予防に細心の注意を払い、インフルエンザにかからないように努めることで、無責任という避難にさらされないようにしようと思います。
私の住む町でも既に新型と思われるインフルエンザ患者は出ていますし、私も診療しています。
インフルエンザにより、不幸にして亡くなった患者さんも報道されています。
しかし、医師としては、亡くなった患者さん個々の詳しい病状を知らなければ、どう評価していいか分かりません。
報道するなら許される範囲内で、もう少し個々の病状を知らせてもらわなければ、今の報道ではいたずらにインフルエンザのパニックを誘導しているだけのような気がします。

2009年11月24日