院長のひとりごと230
外来スタッフが辞めることとなり、後任探しを必死で行っている中、2023年4月にうちのスタッフとなったのですが、夏過ぎに辞めてしまったスタッフに声をかけました。
この元スタッフとはうちで働いている時はゆっくり話す機会がなかったのですが、初めてゆっくりと話をして色々と知ることが出来ました。
看護学院で私も拙い講義をしているのですが、そもそも彼女は私の講義でうちのクリニックに興味を持ってくれてうちのスタッフとなってくれたそうです。
そんな話を初めて聞かされ少なからず感激しました。
そして、そんな彼女がうちを去ることになったことに心が痛みました。
うちの主業務は血液透析なので彼女にも透析室で勤務してもらったのですが、そこでの業務がスムーズに行かず悩んだ末に退職を選んだようでした。
彼女の教育係のシニアスタッフから彼女が悩んでいることを聞かされていたのですが、私はフォローせずに様子を見ていました。
私が声をかけていれば状況が変わった可能性があったのかと悔やまれます。
彼女のことは看護学院の教官も、うちのシニアスタッフも口をそろえて優秀だと褒めています。
そんな将来有望な人材が、最初にうちの仕事に就いたばかりにつまずいたことにうろたえてしまいました。
透析ではなく外来診療で彼女に助けてもらおうとお願いしましたが、結局彼女には受け入れてもらえませんでした。
せっかく2年間の学院での勉強の後、国家試験に合格して得た資格をこのまま埋もれさせてしまうのは忍びなく、彼女にもう一度看護師に復帰して欲しいと手紙を書きました。
家庭の事情もあり、復帰には色々と壁もあるようなのですが、有能な人材がその力を発揮することなく終わるなんて間違っています。
うちで復帰して欲しい気持ちは今も強く持っていますが、彼女が復帰してくれるならどこの施設であろうといいと思っています。
私の様なものの講義にも関心を持ってもらえることを知り、今後はもっと若い人たちとの話し合いを増やし彼らのキャリアを大事にしていきたいと肝に銘じています。