坐骨神経痛・三叉神経痛
脊髄の腰の部分から枝分かれして、太ももから足の先までの運動ならびに感覚をつかさどる主な神経が座骨神経です。
この神経の神経痛が起こると、お尻から下肢の後ろ側にかけて走る痛みが生じます。
痛みはじっとしていても、また、押しても生じます。
原因としては腰の脊椎の変形、あるいは椎間板ヘルニアによる神経の圧迫が一番多いものです。
女性では妊娠や骨盤内の病気により座骨神経が圧迫されることによって神経痛が生ずることがあります。
痛みは発作性に起こりまた中断することが多く、くしゃみや咳で痛みが増強する傾向があります。
仰向けになって足を上げると神経痛のある側で痛みが走ることが診断の助けとなります。
脊椎や椎間板に原因がある場合は整形外科的な治療が中心となり、鎮痛剤、血行改善剤も有効です。
婦人科の疾患による場合もありますから女性の場合は、婦人科での診察を受けることも是非必要です。
三叉神経は顔の感覚をつかさどる神経です。
その名の通り三つの枝から出来ており額、頬、顎の領域の感覚を伝えます。
痛みが起こる場所は頬から顎にかけての領域が多く、顔だけでなく、眼の奥や口の中が痛むこともよくあります。
子供の頃、かき氷をほおばって眼の奥がじーんと痛んだ経験はありませんか。
口の中の三叉神経領域を強く刺激したために起きた現象です。
痛みはきりきり刺すような痛みで、顔のある部位を刺激したり、ものを食べると痛みが誘発されることがあります。
原因は血管の蛇行による神経の圧迫や小さな良性腫瘍によると考えられています。
脳腫瘍、脳血管奇形、副鼻腔炎等でも起こるのでCT, MRI等の検査も受けた方がいいと言えます。
治療は手術が必要な疾患がない限りは、内服薬が有効です。
極めて有効な薬剤がありますので専門医にご相談下さい。
また、内服薬が無効の場合には神経ブロック、神経切除等の治療法もあります。
神経痛は冷やすと悪化しますからくれぐれもお気をつけ下さい。