不作法な応対
院長のひとりごと146
和歌山で、評判の高いフランス料理の店に3人で行きました。
以前からたまに行くお店で、オーナーシェフはフランスにお店を出してミシュランの二つ星を取ったほどの人です。
夏の一品を目当てにだいぶん前に予約して行きました。
席についてメニューを見るとお目当ての一品がメニューに載っていました。
テンションが最高潮に上がった瞬間です。
その時店のスタッフが「前回おいでになったときにこのお料理を召し上がって頂きましたので、本日はシェフが別の料理を用意しているので、よろしければそちらの料理に変更なさいますか?」と聞いてきました。
「いやいや、これが目当てで来ているのに何で変更するんですか。このメニューのままお願いします。」、と少しむっとして返答するとシェフに相談してくるといったん下がったスタッフが戻ってきて、「申し訳ありません。一人分しか用意できないです。」との返事でした。
結局私だけ食べることが出来たのですが、心配した通り以前に食べたときとは比べものにならない味でした。
シェフが用意した料理を味見すると大変美味でした。
食材が調達できなかったら、正直にそう言ってくれれば別に気を悪くすることなど無かったです。
こんな不作法な応対はスタッフの独断なのか、シェフの考えなのか、少なくとも二つ星のオーナーシェフなら許さないであろう応対でした。
そんなわけで、色々と趣向を凝らして料理を出してくれましたが、一つも心にささらない料理となってしまいました。
食事の最期にシェフが「本日は食材が揃わなくすみませんでした。」と謝ってましたが、謝るポイントはそこじゃないよ、という思いの苦笑いで応じてしまいました。
フルコース16000円、これまでその味に満足してその料金を支払うだけの価値があるとずっと思ってきましたが、この日は飲み物など1割くらいの料金をお詫びのしるしとして値引いてくれましたが、残念な思いで十分に味わいきれなかった料理と、そうさせたスタッフの応対を考えると、何とも高いお店だったとつくづく思いました。
2017年1月20日