独り言

鮒ずしは好物です。

鮒ずし

鮒ずしは好物です。

院長のひとりごと124

関西ローカルのお昼の番組で、本音で言いたい放題いう番組があります。
その番組のレギュラーの女性で、いつも男性に対して女性の立場を強く主張している人がいます。
テンポのいい、歯切れのいい主張で人気があるのですが、この番組で「滋賀県にうまいものなんてあるか!鮒寿司のどこがうまいんや。」といってるのを聞いてがっかりしました。
この人の女性の立場の主張も、こんなうすっぺらい認識に基づいた主張だと感じたからです。
滋賀県には琵琶湖の鮎、もろこ、彦根の鴨、近江牛、近江米等、うまいものはいっぱいあります。
鮒寿司は発酵食品なので、確かに苦手の人は多いと思います。
私の知る限りでは、私の故郷の金沢にはかぶら寿司という、鰤をかぶらに挟んで麹で発酵させた冬のごちそうがあります。
今住んでいる和歌山には、鮎、サンマ、アジをご飯とともに発酵させて作る、なれ鮨という郷土料理があります。
地元の人でも、苦手な人がかなりあります。
しかし、この様な長年培われてきた郷土料理を、自分が苦手であるというだけで「どこがうまいんや。」と、公共の電波に乗せて叫ぶ姿勢は、浅はかに見えます。
ちなみに私は、鮒寿司も、かぶら寿司も、なれ鮨も大好物です。
好きとか嫌いというのは大声で叫んでも許されると思います。
その人の主観ですから。
しかし、うまい、まずいという評価は慎重にすべきです。
そこには多少なりとも客観性が生じ、不特定多数の人の行動に影響を与えると思うからです。
食レポはうまい、まずいという表現ではなく、香りの有無、歯ごたえ、歯触りなど、なるべく客観性の強い表現を使うことが、作っている人に対しても見ている人に対しても、大切だと感じています。
この女性タレントは、相変わらずこの番組で女性に対する男の理解のなさを声を荒げて主張しています。
以前は一理あると思いながら見ていましたが、今は所詮上っ面だけの主張で、本人もどこまで本当にそう思っているのか、あやしいもんだと思ってしまいます。
情報の価値はメディアの質で決まるという言葉を改めて実感しました。

2015年4月20日