居心地のいい場所
院長のひとりごと72
誰にでも居心地のいい場所、というものがあると思います。
私の場合は、クリニックの診察室が今一番の場所です。
一応院長室も兼ねているので、水屋や冷蔵庫もありテレビ、ビデオもあります。
診察用のベッドもあり、近くに銭湯もありますから、その気になれば住むことも出来ます。
PCもバックアップのために2台置いています。
毎朝、コーヒーを飲みながらメールチェックで一日が始まります。
最近は新聞も殆ど読まないので、ニュースもこの時間に開くPCからの情報が一番多い感じです。
好きなドラマや映画やバラエティまで、色々録画してあるので空いている時間には楽しんでいます。
さほど外来患者さんが多いわけではないですから、むしろ録画を見る合間に仕事をしているといった方が正確です。
休日で外来が休診の時は、本当にビデオ三昧の一日です。
学生の頃からか、医者になってからか定かではありませんが、一人で時間を過ごすことがとても好きになりました。
出張で夜一人の時も、あらかじめ調べておいた店に一人で入って、結構楽しく飲んでいます。
ただ、一人だと料理が来るまでの間が持たないので、最初に一度にオーダーしてしまい、一気に食べるので1時間と店にいないことが大半です。
短時間で沢山飲み食いするので、店にとっては美味しい客なのか、大抵とても歓迎されます。
漫画喫茶にも以前は時々行きましたが、今はあまり時間があっても行きたいとは思わなくなりました。
フリードリンクで、PCも本も自由なのに、診察室ほど快適ではないのはなぜなのでしょうか。
やはり自分の場所という安心感が違うのでしょうか。
最近は、漫画喫茶を自分の居場所にしている人も多いと聞きましたが、その気になれば確かに自分の場所になると思います。
診察室もクリニックの場所であり、決して私の私有するものではないのですから同じことです。
今回の震災のため、避難を余儀なくされた人々にとっては、いつまで経っても避難場所や、仮設住宅を自分の場所とは思えないでしょう。
狭くても不便でも、自分の場所にいるときの安心感は、何ものにも代えられないと思います。
2011年5月20日