病気のこと

糖尿病の診断-逆は必ずしも真ならず

糖尿病の診断-逆は必ずしも真ならず

糖尿病の治療に関するお話しをする前に、先ず糖尿病の診断についてお話しします。
糖尿病と言いますが、尿に糖が出ていても必ずしも糖尿病とは限りません。
血糖が正常でも、腎臓が血液中の糖の一部を尿に出してしまう場合があります(腎性尿糖)。
これは放置してよいものです。
しかし、血糖が高いと必ず尿糖が陽性になります。
従って、糖尿病の診断に尿糖は参考にはなりますが、決め手にはなりません。

糖尿病の診断の決め手は血糖です。
出来れば、砂糖水を飲んで経時的に血糖を測定する検査(経口糖負荷試験)が望ましいです。
この検査は単に糖尿病であるかどうかを判定するのみならず、糖尿病がどの程度のもので、どのような治療が望ましいかを教えてくれます。

この検査には2時間くらいの時間を要しますが、健康診断で尿糖陽性であったり、血糖が高値であったら、おっくうがらずに是非一度この検査を受けて下さい。
次回は糖尿病の治療で一番大事なことをお話しします。