ポテンシャルのある学生
院長のひとりごと125
久しぶりに大学の同期の同窓会がありました。
その席で、元厚労相事務次官の方のお話しを聞く機会がありました。
学部は異なりますが、私たちの先輩に当たる方です。
大学に対する愛情にあふれたお話でした。
その後、同期で医学部長になった人の話もあり、その中でうちの大学は試験でも何でも緩い、という話をしていました。
確かにその緩さのおかげで、私なんかも遊んでばかりいたのに卒業できたな、と遊び仲間だった隣の同級生と話していました。
私は母校と島根医大で、学生の授業を担当しましたが、どちらの学生もそんなに身を入れた授業態度ではなく、大学差は無いなと感じました。
ただ、両者の決定的な差を感じた瞬間もありました。
それは、てれてれと私の話を聞いている母校の学生に、少し強めの質問なり、要求なりした時、彼らは躊躇無く私の要求をクリアした瞬間でした。
全く腹立たしい限りですが、連中は私のことを端からなめているのです。
でも、求められればきちっと反応する準備は出来ている訳です。
ポテンシャル(潜在能力)と言うのでしょうか、そういうものがしっかりあると、母校の学生を相手にして感じました。
私の同級生は、教授になった人が多く、いわゆる当たり年です。
学生時代から、末は教授間違いないと見られていて、その通り教授になった人も多いですが、教授就任の知らせを聞いて「えっ。」と絶句した同級生もいます。
私たちの世代もポテンシャルを持っていたということでしょうか。
私たちを指導していた教官の方も、私たちのポテンシャルを信じて緩く大学を卒業させてくれたのだと今は考えています。
私に同級生同様に、ポテンシャルがあるかどうかはなはだ心許ない限りですが、ポテンシャルは自らそれを掘り起こし、顕著化させる努力無しでは見えてこないものです。
私にもあると信じて、日々の精進を心がけないといけないと感じた次第です。
今回の同窓会は、私たちの年齢がそうさせるのか「一期一会」に似た心境になる、大変思い出深い楽しい時間で、何とも言えない名残惜しさが翌日まで続きました。
2015年5月25日