独り言

クエの食レポ

クエ鍋

クエの食レポ

院長のひとりごと108

テレビでよく見る光景ですが、色々な食べ物を紹介する際、出演者が試食して、「○○特有の臭みが無い」「○○のもつクセが無い」などとコメントをしているのを聞く度に、何となく釈然としないものを感じます。
世の中に、そんなに臭みやクセが気になる食材があふれているとは、私にはとうてい思えないからです。
確かにクサヤや鮒寿司やブルーチーズ等は、臭みもクセもあることは万人が認めるところです。
しかしこれらの食品は、その臭みやクセがうまみと表裏一体となったいわゆる持ち味だと思います。
野菜の臭みやクセ等というコメントに至っては、本来野菜の持つ風味が理解できないか、新鮮な野菜を食べたことがない貧困な食経験の持ち主の戯言としか思えません。
食のコメントに不必要な比較は要らないと思います。
食べて美味しければ「美味しい」「甘い」「香ばしい」「苦みがいい」と単純に感想を言う方が伝わると思います。
そして美味しくなければ、それもはっきり伝えるべきです。
美味しい、まずいは主観ですから、食べて自分には美味しく感じられないものがあって当然だと思います。
私の知っている、食べ物を試食したタレントのコメントを聞いてると、結構薄い感想だったので、食のリポートは誰でも出来るものではないと思いました。
だったら自分の感性に素直な表現をする方が、見ていてすがすがしいです。
朝の情報番組で、司会の男性タレントと女優さんの、番組で紹介される食べ物に対する白黒はっきりした反応がとても楽しい、と感じるのは私だけではないと思うのですが。

ちなみに私自身が最近食べて感激したものはクエです。
クエは白身なのに、とても脂の乗った甘みの強い魚で、特に鍋が最高だと思っていました。
でも、そこで食べたクエは刺身もとても脂が乗っていて、甘みが強く、塩焼きも最高に脂ののりを感じさせる旨さがありました。
その後、別の店で2度ほどクエを食べましたが、物足りなさしか残りませんでした。
天然物の本物の味を知ると、食に対するコメントが毒舌になることを知りました。

2014年2月20日