心地よい緊張感
院長のひとりごと52
私は自分の仕事が気に入ってます。
だから毎日楽しく仕事をしています。
いやなことがあっても、この仕事を辞めたいと思ったことはありません。
私はスタッフにも、同じ気持ちで仕事をしてもらいたいと思っています。
かつて大学に籍を置いていたとき、若い人たちに研究の面白さを分かってもらい研究に熱心になってもらおうとして、私が初めにしたことは、学会で発表した折に、美味しいお店に連れて行くことでした。
さらに、海外の学会では、ツーリスト顔負けのプランを立てて、添乗員に徹しました。
若い人たちは大変喜んでくれて、それなりに研究へのモチベーションの高まりにつながりました。
しかし、これは馬の目の前にニンジンをぶら下げただけで、走ること自体を好きにさせたわけではありません。
クリニックの院長となり、やはり初めにしたことは花見やバーベキューや、慰安旅行や忘年会を盛んにすることでした。
スタッフはそれなりに楽しんでくれていますが、一番楽しんでいるのは私であり、ひょっとすると、冷ややかに私を見ているスタッフがいるかもしれません。
うちの仕事自体を楽しいと思ってもらえれば、それがクリニックの空気となり、患者さんに必ず伝わると確信しています。
勿論リーダークラスのスタッフは、仕事に張り合いを持っていてくれると思うのですが、他の人たちにどうやって仕事の面白さを感じてもらうか悩んでいました。
勿論給料をなるべくアップすることも忘れていませんが、同じ給料でもうちの仕事を選んでもらいたいのです。
そんな折、各部署のリーダーがメンバーに、自分たちの役割を任せるようになってきました。
すると不思議なことに、心もとなそうに初めは見えたメンバーが、だんだん自信を持った表情に変わってきました。
自分に任されているということが、プレッシャーから心地よい緊張感に変わってきているのかなと思っています。
リーダー以外のスタッフも、自発的に仕事に取り組む姿が見えてきました。
仕事を楽しみ始めてくれたようです。
やっぱり私はスタッフに支えられ、助けられていると実感しました。
2009年10月26日