独り言

透析は水と電気が命です。

災害

透析は水と電気が命です。

院長のひとりごと78

台風の被害から、完全には復旧していませんが、少し落ち着きを取り戻してきて、色々と思うことがあります。
私たちのクリニックは血液透析をしていますから、水と電気が不可欠です。
勿論、他の診療施設でも水と電気は不可欠ですから、断水時は市内の医療機関は休診となっていました。
しかし、透析は休診することが出来ません。
幸い今回は道路が無事だったので、給水車により毎日10トン前後の水を供給していただき、何とか透析を継続することが可能でした。
それでも患者さんに提供した透析サービスは、通常の45%程度だったと思います。
そんな状態が1週間続きましたが、幸い患者さんで体調が不良になる人は出ませんでした。
うちの若い男性スタッフが、新宮の中核病院の透析担当医の先生と、毎日綿密な連絡を取って透析に当たってくれたおかげです。
今回のうちのクリニックの最大の功労者です。
彼にとっても、とても貴重な経験と自信になったと思います。
電気が無事だったのも助かりました。
自家発電はありますが、1週間持たせるには燃料の問題も出てきます。
他の部署での電気まではカバーできないので、こんなに透析を継続できなかったと思います。
このクリニックを建てるときは、採算の面で取りやめたソーラーシステムを再考すべきかと思っています。
9/9のまだ給水が確実でない時期に、厨房スタッフは透析食の再開を試みてくれました。
私自身も冷たいものばかり食べていると、一番簡単な温かい食事であるカップ麺がとても恋しかったです。
患者さんたちも、透析食の再開を心待ちにしてくれていたので、食の面から患者さんの精神面をサポート出来たと思います。
復旧の目処に関しての情報は、殆ど入ってこないので不安がいつになっても消えない状態です。
情報の大切さを実感しました。
そして思った以上に、インターネットに依存していることも気付きました。
あわててFOMAでネット回線がつなげる手続きもしました。
今も断水している地域があるので、家では入浴はシャワーで済ませ、水の一滴も無駄にしないよう、毎日水に感謝しながら節水しています。

2011年10月18日