まずは謝罪
院長のひとりごと151
事務長が血相を変えてやって来ました。
その後にうなだれた送迎スタッフが2人立っていました。
何事かと思い話を聞くと、クリニックの駐車場内で、送迎の車が患者さんの車と接触したとのことでした。
それなら患者さんに謝ってちゃんと修理をしたらいいのでは、と思ったのですが、スタッフは患者さんに謝る前に勝手に、患者さんの車の接触した場所を自分たちで塗装してしまったとのことでした。
しかも、ことのいきさつをちゃんと報告せずに、次の患者さんの送迎のため出かけたとのことでした。
それを知った事務長が患者さんに平謝りに謝り、事情を説明して納得してもらったとのことでした。
その後、事務長はスタッフを散々説教した後、この一件は院長の耳に入れるべき事、ということで私の所に来ました。
車を運転していればミスは必ず起きます。
私はミスは決して責めませんが、必ず報告するよう徹底しているつもりでした。
でも今回それが出来てなかったので、改めて何が大事かをスタッフに話しました。
直前に、事務長に言われたことと同じ事を聞かされた後、スタッフはすごすごと部屋を出て行きました。
かつて、中学1年のころ、私の大親友と一度だけ大げんかをしたことがありました。
習字の授業で隣の席のクラスメートが「おまえの背中に墨がついてる。」と教えてくれました。
「別に大したことない。帰って洗えばいいから。」と思っていると、大親友がぬれタオルを手に私の所に駆け寄ってきました。
どうやら彼が誤って墨を私の背中につけてしまったようです。
彼はとにかく墨を落とさなければと、私に声をかけることなくタオルを取りに走った様です。
私はタオルより何ですぐに「ごめん。墨がついた。」と大親友が言ってくれなかったのかという思いで、彼の手を払いのけてしまいました。
彼もそれに腹を立て、タオルをその場に投げ捨てました。
私たちは1週間位口をききませんでした。
仲直りしたいのに言い出せなくて切ない1週間でした。
仲直り出来た日は天にも昇る思いでした。
今回の事件で、懐かしいそんな青春時代の思い出がよみがえりました。
2017年7月18日