独り言

台風12号の被害甚大

洪水

台風12号の被害甚大

院長のひとりごと77

台風12号で、新宮市にもかなりの被害が出ました。
ただ、新宮市は町村合併により、かなり山の中の熊野川町と合併したために、テレビで大々的に報道された新宮市の被害の殆どは、熊野川町の様子でした。
それでもテレビで見て、多くの人からお見舞いのメールや電話を頂き、本当にありがたかったです。
私も東北の震災の経験者の、万分の一程度の思いを共有できたかもしれません。
被害の大きかったのは水道と電話でした。
9/3の夜から断水し、電話回線も携帯は通じますが、固定電話がダウンしたのでインターネットが使えなくなりました。
断水で一番辛いのが、水を身体に入れることが出来ないことではなく、水を身体から出すことが出来ないことだと痛感しました。
和歌山市の会計を管理していただいている方や、同じ新宮市にある業者の方から、水を大量に送っていただき本当に嬉しかったです。
皆さんの心に感激しました。
9/3に降った雨で、9/4の朝、通りに出ると堤防まで10メートルはある熊野川が決壊して、道路に水が流れ出てきて、車が通れない状態に多少パニックとなりました。
すぐにシニアスタッフを集め、スタッフと透析患者さんの安否を確認しました。
奈良県の十津川からの患者さんとは、9/3に携帯で話してから数日間音信不通でした。
幸いスタッフ、患者さんとも全員無事でほっとしました。
物資の補給が途切れる可能性を考え、スタッフにクリニックの送迎車と、自分たちの車にすぐ給油するよう指示しました。
幸い幹線道路が無事だったので、物資の補給は途切れませんでした。
しかし鉄道は和歌山側三重側、両方の橋が破損したので、新宮は孤立しました。
これは今も復旧の目処がついていません。
幹線道路は無事でしたが、山間部へ向かう主要道路が寸断されており、現在も通院できず、よそで透析を受けて復旧を待っている患者さんが数名あります。
電話は9/7に、水道も9/10には市の中心部では復旧しました。
しかし、不安定な状態が続いていたため、診療活動は毎日が手探りの状態で、明日の約束を患者さんに出来ないような不安な毎日が続いていました。

2011年9月20日