リーダーシップ
院長のひとりごと90
私は仲間とわいわいと飲むのが好きで、クリニックでも福利厚生の一環と理屈を付けては、色々と宴会をやっています。
夏は焼き肉大会をします。
結構出席率がいいので、スタッフの受けはいいと思っています。
出雲で大学に勤務していた頃も、若い人たちとよく飲みに行っていました。
しかし、親しみやすいということと、人望があるということは、必ずしもイコールではないなと当時実感したことがあります。
私が出雲に行くきっかけを作ってくれたのは、大学の同級生で出雲に行った男が教授に推薦してくれたからです。
彼は研修医の頃から大変優秀でした。
私も高校時代までは、それなりに優秀と言われていましたが、大学に行き、上には上がいるものだとしばしば実感しました。
東京で通っていた予備校の教師が「君たち浪人生の上にとっても優秀な現役生がいる」と言っていたのを思い出しました。
出雲に呼んでくれた彼も現役生です。
研修先が同じで、大学時代には殆ど言葉を交わしたことはなかったのですが、研修先で親しくなりました。
でも1年で別の病院に行ったので、それから10年以上音信不通でした。
そんな私を推薦してくれたのが正直不思議でした。
私はすごい秀才によく親しくしてもらいました。
彼らが心から安心できる存在なのでしょう。
出雲に行って彼と仕事をしていて、時には意見の異なることがありましたが、結局常に彼の意見が正しかったことを覚えています。
彼には本当にかないませんでした。
彼は見た目取っつきにくい感じでぶっきらぼうでしたから、若い人たちとわいわいやるタイプではありませんでした。
しかし若い人たちが診療や研究で心底困ると、迷わず彼に相談に行っていました。
普段わいわいとやるときには私の所へ来る人たちも、そんなときにはみんな彼に相談している姿をみて、彼らは人を見る目があると感心しました。
彼のような人を人望があると言うのだと思います。
リーダーシップをとるということは、みんなから好かれる人間になるということではなく、みんなから信頼される人間になるということだと教えられました。
2012年8月17日